towelmuffler

写真とか、大事なこととか。忘れないようにするためのブログです。

「最後の願い」をかなえたら

母の病気と、その後の彼女と家族の頑張りがあって今がある。

何度でも、すがすがしく、良かったと思える日々。

自分が尽くせる領域だと、自分自身が行動できるからよかったのだと思った。祈ったり願ったりをすることは変わらないが、行動して経過を当事者として受け入れるということは、ありがたかった。ずっとくたくたで、ふと泣きたくなることがたくさんあったけど、やっぱり良かった。

尽くしたからと言って、母は元には戻ることはなく、むしろ別の病気を重ねていっているけれど。当事のように絶望に打ちひしがれている様子はなくなった。

昨年自分がうつになり、それを心配した母は皮膚がんになったことを隠していた。手術を終えてからそんな報告があった時はびっくりした。

そんな母が言った。

「最後のお願い。一緒に岩手に行こう」

母のお母さん(おばあちゃん)のお墓参りと、妹さんの子ども(従兄弟)の結婚式。それに自分を連れて行きたいのだと言う。

昨年の4月、おばあちゃんのお葬式のときも「お願い」と言われて、なぜか『これは行かねば』と思った。

そして今回もそう思った。

母が「お願い」を口に出して言えるうちは、自分がまだ外に出られるうちに、可能な限りかなえてあげたい。

自分がうつになってからは余計に、タイムリミットが近いのだと感じる。

 

 

母の「最期の願い」をかなえたら。

力尽きるのかもしれない。

それくらい、その日にむかってお腹に力を入れている。

自分の人生はもうとっくのとうにいらないのだが、やれることはまだあるから。