MY OLYMPIC(越川優選手出演分)書き起こし【後編】
毎朝会社に行く前に一生懸命聴いていた、
ラジオ『MY OLYMPIC』の越川優選手出演分(2017年1月30日~2月3日、2月6日~10日)を書き起こしてみました。
こちらが前編です。
今回は、もう1週間分です。
高校時代にシニア代表に選出された話から2020年東京五輪への想いまで。
iPhoneで流してiPadで録音するという原始的な方法をとったので、途中でiPadの容量がオーバーして録音できないこともあり完全ではありません(かなしい)。
また、本人の口調をそのまま書き起こしたかったのですが、聞きそびれている部分もあるかもです。ご了承ください。
MY OLYMPICとは・・・「日本を代表するトップアスリート・オリンピアンが毎週出演!アスリートの皆さんのオリンピックにかける想い・意外なエピソードなどにナビゲーター荒川静香さんが迫ります。」
公式HP→MY OLYMPIC
※『』内は番組パーソナリティーのナレーションです。
【2017/2/6】
『高校3年生のときに、アジア大会で男子としては初めて高校生での全日本入りを果たしたバレーボールの越川優選手。全日本入りが決まった当時の心境をうかがいました』
いや、嬉しかったです。
正直嬉しかったですけど、戸惑いの方が大きかったです。なんで自分なんだろう、っていう。
U-17とか、U-20とかの代表には呼んでもらってましたけど、同世代の代表で試合に出ていなかったので。なので、なんで自分がシニアの……。アジア大会と世界選手権かぶっていたので、当時。2チーム作るっていった中での、アジア大会用のチームではあったんですけど。
世界選手権がメインチームだったので、次のチームではあったんですけど。
なんで自分なんだろうな、っていう疑問はすごいありました。どっちかっていうと偏った選手だったんですよね。
それが、んー、あとから聞くと「だから選んだ」みたいなところもあったみたいで。でも当時の自分にとっては、全くもって理解できなかったです。
『岡谷工業高校では高校三冠も経験していますが、世代別の代表では試合に出られなかったという越川選手。選手として、自らのタイプを「偏った選手」と表現しています。
おそらくチーム競技の場合、個々の能力と全体のバランスが大切になってくるので、偏りのある選手を選出をするというのはチームにとってはひとつの勝負だったのではないでしょうか』
【2017/2/7】
『2008年オリンピック北京大会の日本代表で、現在はJTサンダーズに所属するバレーボール男子の越川優選手。
高校時代には男子としては初となる高校生でのシニア全日本入りを果たしましたが、シニアの選手たちには違いを感じることがあったようです』
岡谷工業ってどっちかって言うと小さい選手がシステム化して、上手い選手が多いっていうイメージ。自分も含めてそう思っていたんですけど。
(シニアの選手は)やっぱり余裕があるなっていうのはいちばん感じましたね。
試合に対する挑み方であったりだとか、試合中とかももちろん含めて、自分らとは違う余裕があるなっていうのを感じたのを憶えています。
『シニアのメンバーには余裕がある、という印象を受けていたようですがその練習環境も高校での練習とは違っていたようです』
ウォーミングアップとかにしても、僕ら高校生なので全員が一緒にやって団体行動で動いて、みたいなところもあるじゃないですか。
だけど、やっぱりアップもフリーな部分もあったしその各個人個人がその試合に挑むまで、の段階で全体としてアップをする前の段階の時間の使い方であったりだとか。そういうのは人それぞれ色々持っているなっていうのとか。
チーム競技だけど、個々に任せられている部分もすごい多かったですし。それによって出てくる余裕とか、そういうところが自分が今までやってきたところとは違うなっていうのは大きく感じました。
『新たな環境に適応するというのには時間がかかることがあると思います。それをうまく吸収し、適応しようとすることがまたステップアップに繋がるのではないでしょうか』
【2017/2/8】
(※残念ながら聞きそびれてしまいました・・・)
【2017/2/9】
『1992年のオリンピック、バルセロナ大会以来4大会ぶりとなる2008年オリンピック北京大会に出場した、バレーボール男子の越川優選手。
大会は1次リーグ敗退という結果でしたが、オリンピックに出場する前と出場した後のオリンピックに対する考え方に変化が生まれたようです』
五輪に出るまでは、今までの国際大会のひとつだろうなっていう感覚だったんですよ。
やっぱり(オリンピックに)行って、「五輪って特別だな」って感じたし、「全然違うな」っていう。
なんか言葉で表現するのはすごい難しいんですけど、五輪に出ることで感じたこともあって……。
その特別な場所で勝つことっていうのは、今までやってきたことじゃあまだ足りないなって感じたし。次、五輪に出るときにはやっぱり「勝負して勝ちに行きたいな」っていう想いもそこで生まれたし。
次の目標っていうのも自分の中に新たに芽生えてきたし。
やっぱり、オリンピック経験者として伝えていかなきゃいけないこともあるし。
でも今現状として、それを伝えるっていうのは(オリンピックに)出た人間ではあるけれど、やっぱ難しいなっていうのは今実際感じていますよね。
『オリンピックに出るという目標が、オリンピックで勝つという目標へと変化していったと話す越川選手。意識を変えていくためにも、そして知って次に戦うためにも、オリンピックに出場するという経験は大切なものなのだと思います』
【2017/2/10】
『1964年の東京オリンピックで正式種目となったバレーボール。2020年に東京へと戻ってくるバレーボール競技ですが、東京オリンピックへの想いというのをバレーボール男子の越川優選手がこう話してくれました』
僕個人としてはやはりその、地元の東京オリンピックが2020年に開かれるっていうことが決まったときに本当に嬉しかったですし。
ただその、選手として東京五輪を目指すのか目指さないのかっていうところっていうのは、実はまだ自分の中でも「わからない」。
決められない、のではなくて「わからない」部分っていうのがあって。
実際今32(歳)で、2020年の東京五輪に出るとするならばら36っていう年齢で。
やはりバレーボールっていう団体競技の中で、36歳の選手が代表の一線に常にいないといけないというのは……色んな条件が重ならないと厳しいものがあるんですよね。
それを今まで北京を出た後の8年間で感じてきたこともあるし。でもやっぱり、地元のオリンピックっていうところで、いちばんは「選手として関わりたい」。
出場して、北京で達成することができなかった「結果」っていうものを求めて挑戦したいっていう想いがやっぱりいちばんにあります。
『この「いちばんの想い」を胸に、越川選手はビーチバレーに転向し、2020年の東京オリンピックを目指すことを決めました。オリンピックの舞台で勝ちたいという目標を持つ越川選手だからこその勇気ある決断だと思います』
以上、MY OLYMPIC(越川優選手出演分)書き起こしでした。
こちらの記事もあわせて読むといいかもしれません。
<JTにいる中で起こった心の変化、チームメイトへの想い、イタリアへ修行中の石川選手のこと>
越川優「次のリーダーに、経験もさせてあげたい、そして自分が支える立場になろうと」 | バレーボールマガジン
<ビーチ転向の理由と、ファンへの想いもあって早くに転向の発表をしたこと>
越川優「インドアでも代表に入れるレベルにいるからこそ、ビーチに転向して五輪を狙えると僕は思っている」 | バレーボールマガジン
<不安をも決意に変える、五輪に対する強い想い>
東京五輪で越川優&ゴッツ組実現!?彼らがビーチバレーに転向する理由。 - バレーボール - Number Web - ナンバー
越川優選手は、愛されている。
— shindy_jdi (@shindy_jdi) 2017年2月8日
対戦相手にも、今期でインドアを離れることを惜しまれている姿を多く見かけた。
まだチャレンジマッチ、黒鷲旗がある。彼の挑戦は続いている。プレーを見れば、さびしくなる以上に、きっとこれから先も挑戦を続ける場所で愛されていくんだろうと嬉しくなれるはず。 pic.twitter.com/0S0H9MlHCN
<その他、越川選手関連で書いたもの>
あとは少しだけ、自分の言葉を自分のために。
初めてバレーボール観戦をしたのが、2年前。イコール、越川選手のプレーを初めて見た日だった。
高校時代やサントリーサンバーズ所属のころとか、セリエAでプレーしていたことや、日本代表の活躍など何も知らなかったので、MY OLYMPICで聞くこと全てに「そうだったのかー!」と驚いていました。
JTサンダーズが優勝する瞬間とそのあとの2年が、自分の目で見た越川選手の全てなのですが、いつも「今この瞬間にかける」という雰囲気というか、勝負どころの空気の張り詰め方がすごいなと感じていました。
それゆえ、孤独になる瞬間がそれはもう多かったんじゃないかと思っていて。そして実際そうだったとさきほどの記事で読みました。
サッカーでとある選手に同じことを書いたのですが、
『もちろん、誰かが頑張るだけでは成り立たないけれど、それでも誰かが始めなければ何も起こらないのだ。』
そう思っています。
1秒先の未来を想像するのではなくて、
「くやしい」を「うれしい」に変えていこうとする気持ちがそのプレーに宿っていたら、どんな形にせよその1秒先が変わっていくんじゃないかと思います。実際そんな場面も何度も見ました。
「期待している」という言葉で締めたくない、ただただ目の前でそのプレーを見たらやっぱり応援したくなるんだよ、って。本当にそれだけなんですよね。
期待してます、という言葉は自分の中ではやっぱりしっくりこなくて。
— shindy_jdi (@shindy_jdi) 2016年9月25日
その人のこうなりたい!という行動(プレー)に惚れて応援したいなという気持ちになっているのだし。言いたいのは、好きです、ありがとう、試合見ました、すごく興奮しました、とかになる。確かに存在する、自分の気持ちぐらいだ。