【OQT2016】<7日目(最終日)>フランス戦
3ヶ月前に買った7枚のチケットも残り1枚になりました。
まだまだ、見ていたい。バレーボールをもっと見たい。
さみしくなりながら今日も千駄ヶ谷へ。
この日は2試合目のカナダvs中国から観戦。初めての東のエンド席です。
カナダのマーシャル選手(22番)のプレーを丁寧に見たいと思っていたのです。
カナダのマーシャル選手の戦い方がとても好きだった。守備を中心に、ここぞの攻撃も、どこに落ちてくるかわからないふわっとしたサーブも、自陣にボールを落とさないための武器と、相手のコートにボールを落とす武器をたくさん持っている。
— shindy_jdi (@shindy_jdi) June 5, 2016
ダフ選手吼える!抱きついたリベロがぶん回されるくらいのパワフルさでした。
フルセットを制したのはカナダ。次の試合でオーストラリアが負ければ、リオオリンピックの出場権が得られます。やれるだけのことはやった!
この光景が眩しくて羨ましくて、次はこの景色に、って思うんです。
第3試合のポーランドvsオーストラリアは、ストレートでポーランドが勝ちました。
ポーランドはどの選手が出ても勝負できるのが本当にすごい。
その結果を受けて、OQTからの出場国も決まりました。
届きたかった場所。
参加国の戦いぶりをみて、『悔しい』よりも、『仕方ない』と思ってしまったのが一番悔しかった。
フランス戦について。
昨日オリンピック行きが決まり、入場からニッコニコなフランスメンバー。
国歌斉唱も、子どもたちとのハイタッチのときも、笑顔を絶やさず。ヌガペト選手は届かないくらいぐーんって手を伸ばして、子どもたちがわーいってジャンプしてのハイタッチに思わず顔がほころんでしまいました。
フランスのスタメンは、この大会でサブだったメンバー中心でした。ヌガペト選手・ルルー選手・ルジエ選手などのプレーはこの日までにたくさん見れていたので、逆に良かったですが・・・日本の選手にとっては悔しいものだったのかもしれません。
日本のスタメンはWS福澤選手→柳田選手、MB山内選手→富松選手と変えました。まだスタメン入りしていない栗山選手や傳田選手は、ぜひ選ばれてほしかった。コンディションは悪くなさそうだったので、あとは長めに使ってみてほしいなあと。成長のために、経験値に勝るものはない。
1セット目。
昨日のカナダ戦以上に、勝ち急いでいない印象でした。前衛が富松選手なので安心して柳田選手がリバウンドを狙っていって、助走少な目&ジャンプ低めだったので吸い込みになったけどナイスでした。
全員が良く動けているのと、清水選手が守備粘り強くなっています。こういうのを見せていけると、清水選手ばかりスパイクで狙われることもなくなるかなあと。
清水選手はライトだとすごく高く、伸びやかに打てている。レフトはまだ勝ち急ぎる感じがあってドシャット。リバウンドかブロックアウトを狙っていければ・・・!でも、レシーブで上がったボールを強打で打ち込めるようになっていて。相手へのチャンスボールが随分減ったと感じます。
米山選手が執拗にロザール選手をサーブで狙っていくので、守備が絞れるのもいい。割と早めにミドルをブロックで捕まえられるようになっている。
点差が開いてしまって、心配そうに見つめるふたり。ルルー選手のパーカーがワイシャツみたいに見える笑。
今日はあまりセンター使わないなあと思っていたら富松選手のクイックが気持ちよく決まる!
フランスのリベロが真ん中からずれるターンで清水選手がクレブノ選手、マレシャル選手と狙って2連続サービスエース。8-16・・・8-16・・・?!
米山選手がフェイントと強打を使い分けていて、アタッカーの色んな戦い方を改めて知る。
富松選手のジャンプフローターは手前に落ちて崩すも、セッターのピュジョル選手のツーが長めに軌道を描いてラインぎりぎりに落ちる。誰も反応できず18-11。これはびっくりした。
ここで柳田選手がバックアタック、これはアウト。次も柳田選手のバックアタックで拾われるも出耒田選手のクイックが決まる。クロスに叩きつける。
出耒田選手のネット下に落とされたボールの処理が全体を通しての課題。反射で弾いちゃうから遠くへ飛んでいってしまう。
レシーブで崩れたり、ブロックも有効に機能できずフランスの5連続ポイント。清水選手のレフトからのストレートはアウト。ローテーションも一番攻撃力が落ちるタイミングで、ああ、縮こまっているかも・・・と思っていたら柳田選手のバックアタック!リベロのエノ選手がこぼしたボールをクレブノ選手が足で(!)蹴り上げるもアウト。さらにマレシャル選手のライトからストレートコースのスパイクもアウト。21-17。
TO明けのばたばたしたラリー、フランスのほうが繋ぎにくそうな感じだったけど最後のスパイクしっかり打てるのはすごい。柳田選手がリバウンドをとって、今度は短い助走でインコースへ強打。ロサール選手の上半身に当てて22-17。ぐいんときれいに反ってぎゅんと振りかぶる。コンパクト。
出耒田選手・清水選手のブロック、最後まで腕を伸ばし続けた出耒田選手にボールが当たって23-17。このふたりのブロックはしっかりワンタッチとれるし有効。
マレシャル選手のサーブはアウト、悔しそうに吼える。これで24-18.日本のセットポイント。
ここで栗山選手がピンサで入る。
高い打点からの良いサーブ!
リベロのエノ選手とクレブノ選手がやや重なるようにサーブ、おかげでクレブノ選手がやや体勢崩れてスパイクはアウトに。
25-18で1セット目は取れました!
栗山選手、調子良さそうだなあ。出る機会ありそう!
コートチェンジの時の好きな場面をいくつか。
2セット目。
柳田選手のレフトからふわっと浮かせたフェイントで1点目。
2点目はミドルを使う関田選手。富松選手のクイックが決まる。
フランスのリズムがスムーズに。多彩な攻撃が次々に決まって面白い展開に。
柳田選手のサーブからの崩しに、富松選手のBクイックが突き刺さる。相手ブロックも1枚だったので理想の攻撃。
関田選手前衛でレフト、マレシャル選手が正面にいるときはもう割り切りで。早めに回したい。
7-7の場面、米山選手のスパイクをピュジョル選手がブロックして、フランスのブロックポイントになったのかな?というところでなぜかフランスのチャレンジ。センターラインの踏み越しについてだったんですが、そもそもなぜ日本のポイントになったのかがよくわからなかったです・・・。
苦しいラリーを制して、8-7。逆転。
TTO明け、ロサール選手を出耒田選手・米山選手の2枚ブロックで止める。
やっぱりこの2人のブロック成功率高い!
関田選手のサーブでしっかりとブレイク。石川選手を除いても、柳田選手、米山選手、清水選手、そして関田選手とブレイクチャンスが確保できている。
日本の1打1打がこれまでの試合よりも考えられて打っていることがわかるし、ここぞで決めるというところの意識も強くなっている。
柳田選手が姿勢を崩しつつの強打で崩して、出耒田選手がダイレクトで決めるシーンとか。
勝ち急がないこと、我慢してここぞで決めること。リーグ戦で勝負どころをよくわかっていた柳田選手、きっと米山選手の背中を見て我慢することも覚えた。
試合がぐんと面白くなる。
跳びたい!と訴えているかのような背中。
いま我慢できれば、きみの道はもっともっと長く続いていくはずだから!
バレー界のイニエスタ(※)が、この先もっともっとバレーボールを楽しいものにしてくれると思うんです。
※すみません勝手にそう呼んでるだけです笑
関田選手のまさかのスパイク、柳田選手が頭にスパイクを受けるなど、あれこれとありましたが出耒田選手のクイックで16-14。これまで、しっかりミドルが決めきってくれる印象です。WSがサイドで焦りすぎないことや、関田選手のトスワークがいい流れを作っています。
アップゾーンに戻っていく表情が少し険しい。
セカンドTTO後、柳田選手のバックアタックは相手のブロックの指先に触れる。
マレシャル選手の思い切ったスパイクはブロックに入った清水選手の頭?に当たって天井の照明にぶつかる。こうなると打った方の得点に。17-15。
出耒田選手のクイックがアウトになり連続失点、しかし取り返すように出耒田選手がクイックをクロスに打ちこむ。そして清水選手との2枚ブロックが成功し連続得点。
20-17の場面、柳田選手のレフトから強打、からのもう一度呼んでフェイントでし止めるのが気持ちよかった。米山選手を見るようでした。
ロザール選手のライトからのストレートも本気で止めたかったんだろう、ストレート側しめてましたね。しかし相手の方が速かった。着地があやしくなってきて心配。
連続失点からの、米山選手のバックアタックは気持ちよく決まる。21-19。
ここで日本は二枚変え。清水選手・関田選手→深津選手・栗山選手。
栗山選手がレフトから強打でブロックアウト。22-20。
柳田選手のサーブもブレイクに繋がらず連続失点で22-22と追いつかれます。
日本のTO後、ロザール選手の鋭いサーブを柳田選手が受け相手コートに戻ってしまいそうなボールを深津選手がなんとか寄せて高く上げる。そこに飛び込む富松選手がブロックど真ん中を打ち抜いて決める!23-22。
酒井選手ガッツポーズ!
ここふんばれ!
ロザール選手のライトからのバックアタックを柳田選手がなんとかレシーブ、深津選手が拾い米山選手がクレブノ選手にアンダーに拾わせるような球で返す。これまでを見ているとクレブノ選手はレシーブが柔らかくあげられない印象だったので、それが米山選手のねらいだったのかと。ネット近くに戻ってきたボールはラフィット選手がフェイントで置いてこようとするもリードブロックをしていた米山選手・出耒田選手が押しもどす。
対応できるのがセッターのピュジョル選手だったため、クレブノ選手が二段トス。これがゆっくりだったので3枚ブロックで対応できた!24-22。
柳田選手のバックアタックが決まり25-23。
セットを取ったのにもかかわらず、顔をしかめて何度も腕を振ってスイングを確認していました。
そういえば2セット目の途中からフランスサポーターのみなさんが歌いながらコンコース一周していました笑。大会を通してずっと楽しそうだったな。
3セット目。
日本が少し単調になってきたところで、フランスがミドル、サイド、ブロックとバランスよく得点を重ねていく。その中で富松選手のクイックがズバズバと決まりなんとか食らいついていく。
クレブノ選手の伸びるパワーのあるサーブを酒井選手が弾き5-8。フランスの3ポイント連続得点。フェイント攻撃も織り交ぜながら、これまで日本がやってきたプレーをやり返すような形で点差を詰めさせない。
6-9から少しずつサイドアウトをとれるようになり、富松選手・柳田選手のブロックポイントで1点差まで詰める。
富松選手が止まらない。クイックが決まり10-10。
ボールがプジョル選手にぶつかってしまったのを謝る富松選手。
11-11の場面。マレシャル選手の鬼サーブを柳田選手が受け、さらにボールを呼びリバウンドを米山選手が二段トス。Aパスが関田選手に繋がり、ライトの清水選手が強打と見せかけフェイント。冷静。
再び流れがフランスに。TOで山内選手が出耒田選手の肩をポンと。
これまでの戦いを振り返ったとき、この状況を打開しなければならない。食らいついて、勝負をしていかなければならない。
そんな気迫が何度も同点に追いつかせていく。
レフトから柳田選手の強打はブロックアウト。さらに次は、身体を横にして跳んでストレートコースにぽとりとボールを落とす。さすがに着地できずでんぐり返って立ち上がっていました。ジャンプするときに踏み切る右足に力が入っていなかったのかもしれません。
17-17の場面で日本は二枚変え。清水選手・関田選手→深津選手・栗山選手。
富松選手の囮に1枚ブロックが引き付けられ、柳田選手が強打でブロックアウト。18-17逆転。そしてもうどちらの足でも着地ができなくっている・・・あわわ。
そしてそして、柳田選手のストレートでラインギリギリのサービスエース。20-18。
フランスのチャレンジもありましたが得点になりました。(ティリ監督がチャレンジ取り消ししようとしたらしい。冷静だ。)
栗山選手のライトの伸びやかなスパイクはブロックアウト。余裕がある!
ここで二枚変えを戻す。深津選手・栗山選手→清水選手・関田選手。
24点目はレフトから柳田選手。
最後は米山選手が繋いだBパスを清水選手が2枚ブロックをクロスに打ち抜いて25-23。
最後決めまくった柳田選手がトップスコアラーの14点だったけど、富松選手が13点だよ・・・昨日のカナダ戦の出耒田選手といいMB陣ががんばってくれた。
想うことは。
日本男子バレーはリオオリンピックへの切符をつかめませんでした。
粘り強く、勝負強く、集中力を切らさず、メンバー14人ひとりひとりが奮起し支えあって辿り着く。
決して簡単ではないのだと、世界ランク2位のポーランド代表が激戦を繰り返しながら教えてくれた。
どんなに追い詰められても静かに粘り続け、初のオリンピックを決め、吠えたイラン代表が教えてくれた。
貴重な7日間でした。
世界の代表チームの、オリンピックをかけた戦いを目の前で体験することができた。
自分も含め、一緒に見に行った友人たちは代表戦は初めて。
東京体育館で、みんながそれぞれの興奮と感動を味わった。
バレーボールの勉強になった。
この日々を、自分なりに大事に持っておこうと思います。