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写真とか、大事なこととか。忘れないようにするためのブログです。

【OQT2016】<4日目>イラン戦

 この日はお休みを取って、第2試合目のフランスvsオーストラリアから観戦。

初日に一緒に観戦したハイキュー好きの友人と自由席で見ていました。

 

この日もビールで始まり、ニューマンにあるワズサンドイッチ塩麹サバサンドとフルーツサンドにうなり、そしてフランスvsオーストラリアの熱戦に叫ぶ…個人的に今まで一番長いセットだった2014/15シーズンファイナルJTサンダーズvsサントリーサンバーズの41-39を超える4セット目の44-42は、もうもう大興奮で。エドガーぬきのオーストラリアがフランスに粘る姿を見て、ああ、明日この手強いチームと対戦なんだなとすでに手に汗をかいてしまうわけです。

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平日ですし空席が多いのも仕方ないのですが、本当にもったいないなあと。

 

第3試合のポーランドvs中国はフルセットでポーランドが勝ちきる。ポーランドのフルセットを何度見ればよいのでしょう笑!

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でも粘り強く、勝ちまでもっていけるのはすごいなあと。すっかりポルスカファンになってしまいました・・・笑

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ジャンプしてハイタッチかわいい。

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フジテレビ仕様のなおきさん・バボドコロ。

イラン戦について。

 

スタメンは初戦勝利したベネズエラ戦と同じ。

中国戦からここまで采配に迷いが出ているのかな、と感じていました。勝ちにいこうとして、勝ち急ぐ。というか。焦りみたいなものが見えました。まず1セットを取って安心したい、でもできないという悪循環が起こっていて、なんとか乗り越えたい壁だなあと。そのためにはスタメンを動かす勇気も必要なのではないかなと思っていたのですが。

昨日のポーランド戦では、石川選手が大活躍でしたが、最後の方はしっかり着地できていなかった。清水選手も疲労がだいぶあるんじゃないかなと(ベネズエラ戦・中国戦ともにベストスコアラーだし、ポーランド戦は3位)。

大事なのは「今日勝つこと」だけでなく、「明日も」勝つこと。「総力」で勝つこと。

まだ通して起用していない選手・・・WSであれば栗山選手や、米山選手、福澤選手の活躍も見てみたい。MBであれば傳田選手も!このスタメンが「選択肢がないから」という切ない理由じゃありませんように・・・と願っていました。

 

1セット目

1発目、エバディプール選手の鋭いサーブはやはり石川選手狙い。ゆるいボールを返そうものならしっかり決めてくるので、日本のブロックがほぼない状態(富松選手が1人で跳んでるけれど・・・)ということもあってなかなか粘れない。対するイランはがっつり2~3枚で石川選手、清水選手にブロックを仕掛ける。6-7の場面、清水選手は後衛なので、レフトの柳田選手を使うと得点&イランの守備も散らせたかなあと思いました。セイエド選手のサービスエースで6-8。永野選手と石川選手の間!

TTO明け、富松選手のサーブはエバディプール選手へ。そこでレフトからはないかなー、CクイックかBクイックかなと思ったらマルーフ選手が流れるようにレフトにトスを上げるではないですか。この時点で誰もリードブロックしてなかったのでどこからでも入れられるといえば入れられたのですが・・・悔しいです。

出耒田選手のクイックに2枚つかれていたのですが吸い込み。そのあとにやっと気持ちいい出耒田選手のクイックが!相手もブロック1枚でしたし、連携込みで気持ちよかった。こういうシーンを増やしていければ。

12-12の場面、マルーフ選手のツーに反応して拾う石川選手・・・からの自らスパイク。深津選手のトスが高くてまっすぐで、石川選手の高さが活きていましたね。イランの2枚ブロックの上!例えば内側のセイエド側じゃなくてマルーフ側のストレートに打つ手もあったのかな?とも思ったのですが、その後の試合を見ているとストレートに打っても拾われやすいかもと感じたので(マフムーディ選手が待ち構えていた)、良い選択だったんだと思いました。

石川選手にしろ、柳田選手にしろ、サーブレシーブを上げてからのスパイクの決定率が高い気がします。エンジンが入るのか、逆に冷静になれるのか。相手も守備が薄くなるというのもあるのかもしれませんが。石川選手の、ガエミ選手の鬼サーブ(2本柳田選手を狙ってからの石川選手、でおそろしいなと思いました)を上げてからのスパイクすごかったです。でも着地が危なくてヒヤッとしました、石川選手のジャンプの高さとトスが合わなかった。石川選手サーブで崩してからのバックアタックはライン踏み越し。惜しかった。ひとつ不思議(というか残念)だったのは、レフトの柳田選手という選択がないのだなあということ。

15-17の場面で栗山選手がピンサ。ナイスサーブでしたがブレイクできず。 清水選手、跳ぶのが苦しそうなので栗山選手に交代できないかなあと。

17-19の場面。ツーと見せかけて片手トスするマルーフ選手と、それを感じて飛び込むエバディプール選手を見ていると、イランが伸び伸びとプレーしているのを羨ましく思います。しかしここで柳田選手と飛び込んできたエバディプール選手の接触が。イランのタッチネットで日本に得点が入ります。柳田選手は右足を負傷したようで、サーブもうまく打てていないようでした。(最初のサーブを見ていると今日はリラックスして打てていると思ったので)

18-21で柳田選手から米山選手に交代。直後長いラリーがあったんですが、米山選手が永野選手に声をかけてしっかりポジション確認するのがいいなと。永野選手も安心して任せているように思えました。ブロックシステムも良かったのですが、このあとすぐまた富松選手だけになっちゃうのが残念でした。

20-24の場面。勝負どころでガエミ選手にサーブが回ってくるのはすごいなと。ネットにかかってギリギリインしたのをしっかりあげて石川選手がスパイクを打ち込むも3枚ブロックに阻まれます。それがブロックアウトかと見送ったらインという。1セット目、見送るシーン多かった気がします。疲れがそうさせちゃうのかなあと。20-25で1セット目を落とします。

 

コートを交代したあと、集合して何か話してるときに柳田選手が石川選手に『気』を送っていたのかなんなのか。笑

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そのあとさりげなくハイタッチもしていました。お互い、集中しているときはあまり話しかけにいかないんだなあと。

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2セット目

先ほど負傷した柳田選手はテーピングと痛み止めを飲んでアップゾーンに戻ってきました。遠目から見ても酒井選手と笑顔で会話していたのでそこまで深刻ではないことにほっとしました。残りの試合、柳田選手が抜けることで、守備が絞られてきつくなるのではないかなという心配もあるのですが、そこは新たな攻撃の形ができればなあと!

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とにかく1セット早く取りたい!打ち抜こう!という焦りが清水選手と石川選手を疲れさせているような気がしました。しかもこの2人はサーブも頑張らなくてはいけない(とされている)。疲れでサーブにうまく力が入らない。清水選手、石川選手と続くローテは1番ブレイクしたいところなのにできなくて苦しくなる。悪循環になってしまっているように感じました。

そこで光だったのは米山選手。6-5の場面。深津選手と出耒田選手のブロック(ばらついてしまいましたが)で絞られたコースに米山選手が飛び込んでボールを上げ、さらに自分で打ちに行く。レフトはずっと強打だったので2枚ブロックはしっかり入っていたし、マルーフ選手も後ろに下がってストレート対策していたのですが、その間にふわっとボールを落とす米山選手。すごい。

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7-6の場面で次は強打!イランの壁も1枚しか間に合わなかった。巧み!レシーブを上げたのが石川選手なのですが、ナイスレシーブ!と。そしてトスを上げた深津選手にもナイストスと声をかけていましたね、米山選手。プレーのうまさだけじゃなくて、チーム全体を気持ちの面でも引き上げていく。

徐々にブロックが機能し始めて、ブロックアウトが決まったのが8-6の場面。この時、米山選手がしっかり声かけしてリードブロックの体制作っていました。さすがです。

TTO中、「オミナイス!」という声や関田選手、酒井選手が積極的に深津選手に声かけをしていることにホッとしました。表情に余裕がさなそうだったので。

米山選手が後ろに下がるとブロックがバラバラに・・・それでもゲスで石川選手や富松選手のブロックポイントが。嬉しいけど、でもリードブロック続けてほしいなあと。富松選手だけは跳んでいましたが、もう1枚!深津選手のトスもネットに向かって下がっていく形になってしまって石川選手の高さと合わず打ち切れず。それでもイランのミスがあってリードは保てていました。清水選手がライトから打ち抜いて16-11。攻撃が本当に清水選手か石川選手に絞られてしまって、この2人が相当きついのではないかと・・・涙。

ピンサで柳田選手が。1セット目みる限り栗山選手でもいいような気もしたのですが。しかし柳田選手がコートに入ると、石川選手がめちゃくちゃ嬉しそうで。

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残念ながら柳田選手のサーブはアウトだったのですが、それでも次の相手のサーブを待つ石川選手の表情は明るくて。良かったなあと。

清水選手のコートギリッギリを狙うサービスエースで22-16。

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さらにライトから思い切り打ち抜いて23-17。友人と「打ち切ってこそ」「エース!」と叫びまくっていました笑。(※ハイキュー!!のセリフです)

ここで深津選手・清水選手→関田選手・栗山選手の二枚替え。

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イランのサーブを永野選手がきれいに上げて、関田選手のトスは少し低いか・・・しかし米山選手がライトから2枚ブロックを打ち抜いて24-19。そして米山選手、出耒田選手、栗山選手の3枚でしっかり跳んでブロックポイント!!!とても久しぶりにセットを取れました!(涙)

やっぱり米山選手が前衛に入るとブロック決まるなあ・・・。

 

3セット目

最初からラリーが続く。返すのがやっとな日本だけど、イランも決めきれない。しっかりとリードブロックをしていたイランに軍配。そのラリーでゆるくレシーブし続けた米山選手が今度は強打でイランもブロックがばらつく。うまい!1-1。

ここあたりはリードブロックからのワンタッチ→レシーブ→スパイクと粘るバレーができるように!

4-2の場面の、出耒田選手がしっかり跳ぶ囮からの石川選手のバックアタックがとても気持ちが良くて!こうなると相手もバックアタックも意識するから清水選手も打ちやすくなる。みんなが決めにいく姿勢を見せることで相手の守備を散らせるぞと。(このセットはゴラミ選手がほとんど全部釣られてくれている)

7-7の場面。深津選手は清水選手に打たせたいという気持ちを読まれないことが大事だなあと。清水選手がドシャットされるのは勝ち急ぎの証拠のように思えて。清水選手もブロックアウトかリバウンドがんばって・・・!米山選手はそこがわかってて、使い分けてる。米山選手のプレーを見ていると、色んな戦い方があるのだと勉強になります。小さくとも、決定率が高くなくとも、輝く。

サーブで石川選手が狙われ、だいたいがレシーブするので精一杯で体勢が崩れる、じゃあ清水・米山選手がくるんだろ?と読まれてイランのブロックがしっかり締めてくる。という流れが増えている。攻撃を散らしていこう、みんなで跳ぼう。この日のヒーローを決めなくていい、みんながヒーローになれる試合にしたい。いつの間にか点差が開いてる。12-16。

イランが2枚替え。セッターのマフダビ選手のサーブが面白い。これまでは返してきた石川選手ですが、今回も受けることはできたが回転がかかってまっすぐネットに飛んでいき取れない。13-19。

日本も2枚替え。深津選手・清水選手→関田選手・栗山選手。石川選手のサーブはイランコート手前で落ちる。イランは崩されるもレフトからスパイクを返すが、富松選手・栗山選手のリードブロックでワンタッチ、永野選手がしっかり上げて関田選手がが高くてゆっくりめのトス。だからこそ栗山選手がゆっくり跳べて、イランのリードブロックの最高地点の上から打ち込む!ブロックアウト!・・・泣けます。この流れをスタンダードにできれば!

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16-20の場面。連続で栗山選手にトスあげてからの、ライト米山選手にトス上げる関田選手!イランブロックも間に合ってない。いい。

柳田選手ピンサはネットにひっかかってスピードが落ちてしまったのが残念。リードブロックついていたけれどレフトのエバディプール選手がしっかり打ち抜いて16-21。無の表情でアップゾーンに戻ってきたときに酒井選手が柳田選手のおケツをバシッと叩いててなんだかホッとしました。笑

17-22。日本2枚替え。関田選手・栗山選手→深津選手・清水選手。もっと見たかった!
ミドルがなかなか決まらない。石川選手がひたすらレシーブで攻撃参加ができず。イランのミスのおかげで20-22まできた!

石川選手がレフトから気持ちよく決める。21-23。が、ここで3枚ブロックの上をいくマフムーディ選手が決める。21-24。清水選手がライトから決めて22-24まで詰めるも、攻め急いで石川選手に集めてしまったのを読まれて2枚でドシャット。22-25。
やはりイランは急がない。この日本戦までの戦い方見てるとフルセットまでの計算がある。その差がなかなかにデカイなあと感じました。

 

4セット目

イランのローテが変わって、ガエミ選手のサーブの時に石川選手が後衛の真ん中になることに。米山選手だと拾えて、1本で切れてしまうからですかね。容赦なく(というか当たり前ですかね)とどめをさしに行くイランの姿勢。

序盤はバタバタっと、とにかくボールを上げることを頑張ってた印象です。米山選手が後衛の時は富松選手がリードブロックの指揮をとるべく声がけしていました。

ネットを挟んだ攻防は、イランが上手(うわて)で。マルーフ選手がネットスレスレのところでとても冷静にプレーしているし、ミドルの選手たちも身長以上に存在感があって。深津選手も苦しかったと思います。トスワークに現れていたように思います。富松選手のBクイックはびっくりするほどトスが低くて、後衛の清水選手を呼ぶトスにしてもネット側に落ちていくので清水選手が苦しそうな体勢でした。(どちらも決まりましたが)

富松選手への再度の低めのトスがブロックされ、石川・清水選手へのトスが続いてしまうのかなと心配したところで米山選手のレフトからのスパイクは気持ちよかった。ただ、その次の高いトスは米山選手のジャンプの高さと微妙に合わず。トスを高くしなくては、という気持ちが強くて、あの選手にはこのトスを上げようというものにならなかったのかもしれません。本当に、セッターって大変だ・・・涙。

8-9の場面、ガエミ選手の鬼サーブを米山選手が上げて、自分で打ち抜く!1本できれるのはでかい。セイエド選手のサーブもネット。助かった。

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清水選手がライトからしっかり打ち抜いて11-11。さきほどブロックされてしまったのを受けてブロックフォローを深津選手もしていますね。

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柳田選手のピンサ。ナイスサーブではあったのですが、ガエミ選手狙うよりライト後方のエバディプール選手の方向に狙えればよかったかもです。11-12。

ここでガエミ選手からザリニ選手に交代。(ザリニ選手は30歳らしい。)

石川選手のサーブから連続得点が。最初はバタバタと返すだけのラリーだったのですが米山選手がネットギリギリ手前にぽいっとオーパーで落としたことでチャンスボールにはならず、逆に日本がしっかり攻撃の体勢ができました。石川選手のバックアタック!さらに深津選手・富松選手のブロックで15-14。逆転!

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ここでイランは2枚替え。

深津選手のトスは米山選手へ2回、そしてライトから清水選手が決めて16-15。イランのブロック3枚でしたが抜いていきました。

TTO後はザリニの鋭いスパイクが決まり16-16と並ばれます。その後ラリーが続きます。出耒田選手のクイック決まったかと思ったんですが、イランの粘りがまたいいですね。日本も全員参加でリードブロックとディグをがんばっていてよかったです。最後は清水選手がブロックアウトを取り17-16。さらにラリーが続くんですが、米山選手が魅せました。ライトから強打を続けていたんですが、ここで左手でふわっと。決まるんですねえ・・・!

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17-20の場面。石川選手がレフトから決めて、その後左足で着地できていなくてヒヤッとしました。

その後も着地のときにぐらついていて、それでも決定率の高い石川選手を使わざるをえないのだなあと。こういうの見てると、しっかり代わりのきくメンバー選考や勝負どころをおさえたベンチワークの必要性を感じました。選手への思いやりも含めて。

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決めてしまう姿は、それはもうかっこいいのだけれど。心配です。

交代のザリニ選手のスピードも重さもある元気なスパイクは米山選手拾えず同点22-22。

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レフトから石川選手のスパイクが決まり23-22。

続いて石川選手のサーブはネットを越えず。23-23。イランのネットタッチで24-23。

ここで2枚替え。深津選手・富松選手→関田選手・栗山選手。そして田選手サーブはわずかにアウト。彼は内定選手にもかかわらずリーグ戦でも勝負どころでピンサとして登場していたけれど、代表でもなのか・・・すごいな。

24-24で日本は2枚替えを戻し、ここでピンサにガエミ選手。しかも全力サーブ。胸熱すぎます。勝負どころをしっかりわかっている。

米山選手のスパイクがドシャットされるも自ら肘でなんとか上げ、深津選手が拾ったボールを再度米山選手がハーフスパイクで打つもブロックされ24-25。イランのマッチポイント。

日本のTO後、再びガエミ選手のサーブ。米山選手が上げて、自分で打ち抜く!かっこよすぎる!そして米山選手はガエミキラーすぎる。

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深津選手のサーブは手前に落ちてやや崩すも、レフトから打ち込むエバディプール選手のスパイクがブロックアウトに。25-26。
セイエド選手のサーブで崩されて返すだけ、マルーフの選手の冷静なトスは後衛のマフムーディ選手を呼んだ。25-27。

セットカウント1-3。

整列で石川選手の後ろにぴたりと着いてもどかしそうな柳田選手の姿や、放心してる清水選手を見て泣きそうになっていました。まだ終わっていないんだよって、これまでの戦いを見ていると簡単には叫べなかったけれど。